南のコラムの最近のブログ記事

一ヶ月ぶりとなりますが、このシリーズの続編を書かせていただきます。

過去のコラム
http://civilization-consultant.com/blog/2010/01/post-122.html#more
http://civilization-consultant.com/blog/2010/01/2.html
http://civilization-consultant.com/blog/2010/01/3.html
http://civilization-consultant.com/blog/2010/01/4-3.html
http://civilization-consultant.com/blog/2010/01/5-2.html
http://civilization-consultant.com/blog/2010/01/6-1.html

以上のコラムを要約すると・・・
1960年代後半以降、世界の隅々から私達の何気無い日常に至るまで、
ロック文化はすっかり拡散浸透しきっています。
しかしロック文化の本質は、以下の如く大変危険なものでした。

・理性や良心による制御を吹き飛ばし、感情や本能を暴走させる生き方を促す
・世界をリードしてきた近代西洋文明への、憎悪や反逆や破壊衝動を煽る
・文明人から猛禽類への退化へと、人々をミスリードする

つまり、ロック文化の本質を端的に表すと、以下の如くです。

1.ギターを壊す(1:30~)
http://www.youtube.com/watch?v=E8jc3ri6Gb4
2.聖書を破る(1:58~)(アメリカ最萌え男の娘とその信者達のイタイ動画)
http://www.youtube.com/watch?v=bCLwrjW0sUk&feature=fvw
3.クスリをキメてハイになる(0:18~)
http://www.youtube.com/watch?v=JnfyjwChuNU

これらが薄められ、或いは抑圧された形で、
メディアや音楽業界や街中のBGMなどを通じて拡散浸透されている、
それが今の世界であり、とりわけ私達の日常です。
現代人でロック中毒と無縁でいられる人はそう多いわけではなく、
潜在的ロック中毒者がむしろ多数派を占めている危険な状態かもしれません。
モンスターと化す人が増え、その活動が活発化するのも無理がありません。


と、ここまで書いて、私は何を言いたかったのか、それは・・・

けいおん!は邪道だ!

http://www.youtube.com/watch?v=GhzCW9W43Mk

・・・けいおん!とは、昨年放映され人気だった萌え系ロックアニメです。

http://www.tbs.co.jp/anime/k-on
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%91%E3%81%84%E3%81%8A%E3%82%93-3-%E3%81%BE%E3%82%93%E3%81%8C%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0KR%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E3%81%8B%E3%81%8D%E3%81%B5%E3%82%89%E3%81%84/dp/483227869X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1265945472&sr=1-1

このアニメはロックがテーマ・・・のはずが完全に、ロック文化を否定した内容となっております、なぜなら

1.ギターに名前をつけて、可愛がる
2.バンド仲間にネコミミを着けて、にゃーん、といわせる
3.毎日放課後部室に集まって、優雅にお茶会を開く
しかもあろうことかバンド名が、アフタースクールティータイム
etcetc・・・

アニメの内容、登場キャラは勿論のこと、バンドが演る音楽からも、
ロック文化のコアともいえるネガティヴ・怒り・破壊衝動が消え去って、
骨抜きにされています。

http://www.youtube.com/watch?v=_ZpOsH-4bPU

ここにヒントがあるのかもしれません。
ロック文化という不可逆過程を経た後の現代世界の我々が、
この怪物とその悪影響を制御し身を守る方法が。
つまり、ロック文化を無視・排除・抑圧するのではなく、
一旦は受け入れる、或いはロック中毒であることを自覚する、
その上で、ロック文化のコアであるネガティヴ・怒り・破壊衝動を抽出し
それらを中和、または骨抜きにする。
これからのミュージックシーンに求められるのは、
そのような音楽活動であり、音楽性となるでしょう。
また業界や通は、そのような音楽活動や音楽性のクリエイターを見出し支持し、
世間一般に広める必要があります。

昨年のサンシャインクリエーション及びコミティアという同人誌即売イベントで、
幾らかそのような音楽活動と音楽性のクリエイターと出会うことが出来ました。
その一部を、以下に紹介いたします。

AVSSさん
http://dob.qee.jp/avss-info/product
オタク向けクラブイベントを開催されるサークル/インディペンデントレーベルです。
この可愛い絵でこのかっこいい音楽、最強です。
http://dob.qee.jp/avss-info/20081206/22
↑個人的にお気に入りとなっています。
フレンチポップス風の、薄明るくほんのり暖かく浮遊感のあるお洒落な雰囲気が、いい味出してます。

little figmentsさん
http://little.figments.jp/index.html
主にテクノ系の音楽サークルです。
こちらも絵が可愛く、音楽は繊細で綺麗です。
独特の和洋折衷な感じがイイです。

特に我が国の場合、大手メディアが感知せず、ランキングにもほとんど出ない
つまり世間一般に感知されないところに、本当に素晴らしい音楽が存在することが多いかと思われます。
そしてその中から、ロック文化を解毒してくれる音楽も沢山生まれつつあるように思えます。
私自身はこれから、ロック文化を解毒してくれるクリエイターや音楽を探し、
紹介していく活動を続けようと思います。
近代西洋文明の闇から飛び出し、現代世界を混沌化させる怪物を、
日本人のミュージシャン、同人クリエーターが調伏できるのかもしれませんから。

Search and destroy!!
http://www.youtube.com/watch?v=TKYALsp-sIg
(続く)

背筋の寒くなるニュースが舞い込みましたので、その不安から急遽こちらのコラムを執筆致しました。
突然ですが、どうかお付き合いください。

伊方原発で燃料装てん開始 国内2番目プルサーマルへ 四国電力
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020901001069.html

まず、原子力エネルギーのメリットを上げてみます。

1.莫大なエネルギーが得られる
2.石油を使わなくてもエネルギーが取り出せる
3.石油を燃やしたときのようにCO2など有害物質が出ない

検証してみましょう。

1.原子力発電は莫大なエネルギーを生み出すが・・・

そのエネルギーを取り出す為に、莫大なエネルギーを使います。

ます、エネルギーを得るためには、エネルギーを投入しなくてはなりません。
エネルギーを採取・加工・制御・供給・有効利用するためにも、エネルギーは必要です。
そもそも、それらの技術や設備を構築又は導入する為にも、
さらに事後処理や事故防止や有事対策にも、エネルギーが必要です。
これら、投入したエネルギー以上に莫大なエネルギーが得られなければ、意味がありません。

原子力発電は果たしてどうでしょうか?

・ウランという、採掘困難な鉱石を掘り出す
・ウラン鉱山は、南半球やユーラシア内陸の特定地域に集中しているが、
原子力発電所は、北米・欧州・東アジアの工業国に集中している、
つまり、莫大な距離を、積み替えも行いつつ、輸送しなくてはならない。
・莫大なエネルギーを制御することと、放射能漏れを防ぐ為に、
ものすごく巨大で壁が厚く頑丈な原子炉を造る必要がある。
・少しのミスで最悪世界が滅びる、何百年も苦しむ、その他想定外の事態に発展する懸念がある為、
完璧なまでに精巧な制御システムを構築・運用する必要がある。
・その危険性故に人口希少地帯に設置された原子力発電所から、
電力の大消費地である大都市圏へ送る、長大な送電網を構築しなくてはならない。
・発電後の廃棄物もまた、爆発や放射能漏れの危険があり、
地下深くに分厚いコンクリート容器を置いて密閉し、しかも冷却させ続けなければならない、
しかも何百年単位で。

以上、原子力発電によってエネルギーを得るためには、相当莫大なエネルギーが必要と分かりました。
また、以下の点にも注意が必要です

・その莫大なエネルギーでお湯を沸騰させ、その蒸気の勢いで発電機を回すという仕組み、
つまり、莫大なエネルギーが廃熱として無駄になっている。
・長い送電の過程での電気抵抗で、そこでもエネルギーが失われる。

つまり原子力発電は、確かに莫大なエネルギーを得られるかもしれませんが、
投入するエネルギーもまた莫大なものであるということです。
有効利用されず無駄になるエネルギーも莫大です。
特に注意すべきは、核廃棄物の管理に必要なエネルギーです。
もしかしたらこれが決定打となり、得られる以上のエネルギーが取られる懸念すらあります。

2.石油を使わなくてもエネルギーが取り出せるが・・・

原子力エネルギーを得るために必要な莫大なエネルギーは、一体何処から得るのでしょうか?
結局それは、石油となります。

充電式電池を普及させて賄うという手もありますが、
そのために必要な大量の充電式電池を造るエネルギーと、
充電式電池を充電する為の電力は、やはり石油となります。
化石燃料に頼らず、原子力発電と充電式電池だけでエネルギーを賄う為には、
ますます原子力発電所と充電式電池を作らなくてはなりません。
結局それが実現するまでに、莫大な石油が必要です。
石油と並んで、レアメタルも莫大に消費します。

3.石油を燃やしたときのようにCO2など有害物質が出ないが・・・

原子力エネルギーを取り出すために石油エネルギーが必要となりますので、
CO2などの排出量はそこで増大します。

まとめ

以上、原子力のメリットは全て、デメリットで相殺されてしまうと証明されました。

つまり、下手に原子力発電を進めるくらいなら、
いっそこのまま石油一辺倒でいたほうがはるかにましということになります。
エネルギーを得るために莫大なエネルギーが必要で、
得られる以上のエネルギーが必要という可能性すらあり、
しかもそのために必要なエネルギーは石油から賄うしかなく
CO2などの削減も期待できないのですから。
その上メルトダウンや放射能の懸念があります。

従って、原子力発電はやめて、そこで浮いたエネルギー・人材・資本などで、
石油でも原子力でもない新しいエネルギーシステムなどの開発に回すのが、
一番理想的な流れといえます。

ところで、普通に考えるだけで、原子力にメリット無しと分かります。
それなら何故、原子力は無くならないのでしょうか?
一度構築され、回転したシステムは、そう簡単には止められず、解体できない、
という事情もあります。
また、多くの人々の無関心や思い込みというものもそれを支えるでしょう。
では、どのようにしたら多くの人々から思い込みを消し去り
原子力にまつわるシステムにストップをかけることが出来るか?
背景を解明し、ネットなどで広めればそれで良いか?
太陽やバイオマスなどといった代案を出せば良いか?

それらとは別に、また違った角度からの切込みが必要と感じられます。
それは”原子力利権”なるものの存在です。

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091228AT2M2700Y27122009.html

今回は、有名な反核メッセージソングの紹介で、締めとさせていただきます。
テクノの元祖と名高いバンドの有名曲です。

Kraftwerk - Radioactivity
http://www.youtube.com/watch?v=kXD6Gtinvbc
 

参考文献

水素エコノミー―エネルギー・ウェブの時代 ジェレミー リフキン (著)
http://www.amazon.co.jp/%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%83%BC%E2%80%95%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%96%E3%81%AE%E6%99%82%E4%BB%A3-%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%BC-%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%AD%E3%83%B3/dp/4140807849/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1265745808&sr=1-1

近自然学―自然と我々の豊かさと共存・持続のために 山脇 正俊 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E8%BF%91%E8%87%AA%E7%84%B6%E5%AD%A6%E2%80%95%E8%87%AA%E7%84%B6%E3%81%A8%E6%88%91%E3%80%85%E3%81%AE%E8%B1%8A%E3%81%8B%E3%81%95%E3%81%A8%E5%85%B1%E5%AD%98%E3%83%BB%E6%8C%81%E7%B6%9A%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB-%E5%B1%B1%E8%84%87-%E6%AD%A3%E4%BF%8A/dp/4381016823/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1265745871&sr=1-1
 

私達を取り巻くメディアは基本、TVであれ新聞であれ、
第二次産業革命に端を発し、第二次世界大戦に前後して、
アメリカで確立されて、世界に普及したものです。
その特徴は、片方向性中央集中画一的トップダウン型、といえます。
特定少数が不特定多数に、一方的に発信してその心理に働きかけることが出来、
そして、不特定多数から特定少数への反応は限定的、というシステムです。
つまり、寡頭支配者が市民をコントロールするのに最も適したシステムです。

一方、萌え文化には同人活動というものが伴います。
同人活動、これこそが双方向性脱中心分散多元型で、
不特定多数が不特定多数に働きかけ、反応し合い、
そこには支配-被支配の関係は生まれにくいという、
次世代メディアの最もたる特徴を備えています。

また、マーケットという観点から見ても、同人活動は画期的です。
20世紀アメリカ型大衆消費社会の経済は、少種大量規格生産流通消費システムであり、
資本や組織が大きい少数の主体と、安くてそこそこの少数の商品が、
市場を占めていく傾向にあります。
ところが同人市場では、資本も組織も殆どない雑多な主体と、
様々な価格や品質のレベルの雑多な商品が、殆どを占めています。

そして大衆消費社会の経済は、サービス業が主体です。
サービス業では「お客様」に「従業員」が奉仕する、という形態が基本です。
しかし、同人誌即売会など同人イベントでは、この関係は存在しません。
なぜなら、同人イベントでは、
運営スタッフ、出展者、来訪者、何れも対等な”参加者”だからです。
つまり、来訪者は「お客様」ではなく、運営スタッフや出展者は「従業員」ではないので、
運営スタッフや出展者は来訪者に「奉仕」する、といった関係はありません。

同人活動は確実に、次世代のメディアとマーケットを構築・導入する為の模索と演習になります。

紀元前後、地中海世界を制覇したローマ帝国では、
寡頭支配者が市民を、餌付けし、退化させ、飼い馴らす様な政策を取っていました。
所謂「パンとサーカス」です。
第二次世界大戦前後に、世界を制覇したアメリカ帝国でもまた、
「パンとサーカス」による市民の餌付けが再開されました。
大衆消費社会の確立と、「メディア」とりわけ「広告・芸能部門」によって。
その時代、アメリカに歯向かって惨敗した日本では、
制裁、社会実験、属国化も兼ねて、
より苛烈且つ巧妙な形で「パンとサーカス」政策が行われました。
それを3S(スポーツ・スクリーン・セックス)政策といいます。

萌え文化は、これらの成果によって生まれてきた堕落の一つである、
と同時に、これらの政策を台無しにしてしまう危険物でもあります。
なぜならまず、萌えに目覚めると、
スポーツ観戦、ハリウッド映画やテレビドラマやバライティ番組、恋愛至上主義、
そしてこれらに付随した諸々の広告、
何れに対しても興味を減退させていきます。
すると、広告・芸能関係のメディアからだんだんと心が離れていきます。
そのような人々が増えるにつれて
「パンとサーカス」「広告と芸能」「3S政策」
による餌付けが効かなくなっていきます。
人々を動物に退化させることも、家畜化することも、難しくなっていきます。
こうして、帝国システムから離脱する市民が増え、
帝国の衰亡に、世界が身代わり巻き添え道連れにされることを拒否する動きが起こってきたら・・・
覇権国とそれに連なる諸利権の終わりです。

萌え文化は諸刃の剣ですが、
我が国が覇権国やその代理人達と戦う最高の武器といえます。
児ポ法などで狙われるのも無理はありません。

6.私達はロック文化から逃れられない

以上、脳科学・近代西洋史・ポップミュージックのルーツと本質を組み合わせて見ると
今やポップミュージックやロックの蔓延及びその作用により、私達を含め世界中の人々の
人類脳≒理性・良心による原始的哺乳類脳≒感情及び爬虫類脳≒本能への制御が
だんだん怪しくなっているという現実が分かります。
つまり、人間から動物への退化、文明の維持困難の可能性は、
世界を覆いつくし私達の日常にすら潜んでいるといえます。
なぜなら現代で、ポップミュージックやロック等と無縁の生活を送ることは、かなり困難ですから。

街を歩き、店に入り、或いは自宅でもTVをつけたら、
ほぼ確実に、ロック&ポップスがBGMとして耳に入ります。
J-POPもアニソンも、ロック&ポップスの一種であることには変わりません。
さらに1970年代後半以降は、テクノやラップという、
ロックと同じか下手すればそれ以上に中毒性が高く、
退化圧力の強い音楽が蔓延しています。
テクノはロックから派生しており、
ラップにいたっては米国黒人音楽の先鋭的な部分を抽出したものであり。
つまりロック以上の危険な存在といえます。
そして、今やビートルズで青春を送った世代が還暦です。
つまり、ロックは世界中を覆い尽くし、私達の日常にまで浸透しています。
残念ながらロック中毒者の割合はかなり高いと見た方がよいでしょう。
例外の方は思うより少なく、潜在的中毒者はかなり多いと。
それらによって、殆どの人々が退化の危険と常に隣り合わせであると

対策は、ロック文化の排斥・・・ではありません。
依存的快楽性刺激物に対する需要は、人の欲望やネガティヴに根差している為、
排除はほぼ不可能であり、無理に規制すれば地下で流通するか、
他のもっと危険なものに取って代わられるだけですから。
放置してよいものではありませんが、禁止してどうにかなるものではありません。
禁止すべきは麻薬などのようなあからさまに危険なものだけにして、
それ以外は如何に制御するかを考えるしかないと思います。
ロックは排斥するべきではありませんが、その悪影響には注意を向け、
制御していかなくてはなりません。
そのために必要なことは、メカニズムを解き明かすこと、自覚すること、そしてそのメカニズムを
出来るだけ多くの人々に伝え、必要な場合には自覚していただくこと、
といったことが現在考えられます。
そのための一歩として当方は、こちらの本の書評を書かせていただきました。

また、こちらの本もあわせて読まれるとさらに良いかと思われます。
ビートルズをはじめとするロック&ポップスの背景にあるものを書いた書物です。

タヴィストック洗脳研究所 (単行本)
ジョン・コールマン (監修)

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%BF%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%82%AF%E6%B4%97%E8%84%B3%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3/dp/4880861960


以上、全体的に半端且つ場所によっては極端になってしまいましたが、
掘り下げた内容や続きとなることは、また別に書かせていただきたいと思います。
今回は以上で失礼します。

5.ロックが近代西洋文明を壊した

戦後、エレキギターなど電気楽器の登場により、
ゴスペル・ブルース・ジャズなどが、これらを用いて強烈な大音響で演奏されるようになりました。
リズム&ブルース(R&B)の誕生です。
R&Bは、黒人のみならず、10代の白人の若者達にも人気出ました。
しかし当時は未だ、バスの座席からラジオ局に至るまで、白人用と黒人用に隔離されていた時代。
当時の音楽業界は、白人に黒人音楽たるR&Bを広める為に、
1954年、一人の白人のR&Bスターを誕生させました。
エルヴィス・アーロン・プレスリーです。
そして黒人音楽のR&Bとは違うということで、新しいジャンル名を考えさせます。
ロック&ロール(R&R)誕生の瞬間です。
ちなみにロックとは、1930年代のブルースの隠語で、性交を意味するそうです。
エルヴィスに続いてチャック・ベリー、バディー・ホリーなどといったスターも現れ、
ロックンロールは全米の白人の10代の間で人気が爆発し、
西欧や日本の10代の間でも流行します。
その流れで、イギリスの若者達の中からR&Bやロックンロールを演る若者たちも現れ、
1964年以降、アメリカで、そして世界で次々と大人気となります。
ビートルズやローリング・ストーンズの登場です。
ビートルズ始め1960年代後半以降のイギリスのロックスターたちによって、
今日私達が『ロック』と呼ばれる音楽が確立され、
ここから今日に至る、我が国も含めた世界のミュージックシーンは形成されていきます。

白人達がジャズ、そしてロックに触れることによって何が起こったか?それは
近代西洋文明の教化によって、人類脳によって原始的哺乳類脳及び爬虫類脳を制御、
即ち理性や良心によって感情や本能を押さえ込んできたはずの白人達が、
同じ近代西洋文明の虐待によって、人類脳に大打撃を受けて原始的哺乳類脳や爬虫類脳が活性化、
即ち理性や良心が取っ払われて感情や本能が露になってしまった黒人達の、
その苛烈な体験及びそれらによって生じた情動と、その表現に触れることになりました。
白人の特に大人たちは最初は、それらに嫌悪感を抱きました。
しかし若者を中心に、だんだんとその魅力に目覚めていくことになります。
黒人達の、理性や良心に囚われずに感情と本能をあからさまに前面に出した強烈な表現に
白人達は、だんだんと魅せられ、しかもそれらを真似するようにもなっていきます。
すると、白人達もまた、理性や良心から感情や本能を自由にして行こうという方向に、
だんだんとなってきました。
近代西洋文明は、人類脳による原始的哺乳類脳及び爬虫類脳への制御を目指してきました。
しかしその近代西洋文明によって、制御が取っ払われた人々、即ち黒人が居ました。
黒人達はその苛烈な体験やそれによる想いを音楽にして、その音楽は白人達を虜にしました。
それがやがて白人達自身に、人類脳による制御を弱めさせ、
原始的哺乳類脳と爬虫類脳を暴走させることになりました。
近代西洋文明が推し進めてきたことを、それに虐げられた黒人達が逆転させました。
黒人達は企図せずして、近代西欧文明への復讐を遂げました。
かくして第二次世界大戦に前後してアメリカから始まった退化の波は、
アメリカの覇権とメディアの力とポップミュージック及びロックの普及によって、
今や世界を覆いつくしています。

1960年代後半の新左翼運動以降に始まる
主に先進国に於ける数々の反乱や秩序破壊を
これらの文脈から捉えなおす必要があると思われます。

Rock is deader than dead

(続く)

4.近代西洋文明の闇からポップミュージックは生まれた

黒人達は、これら苛烈な体験を、その中での日々の憂いを、怒りを、音楽にしました。
ゴスペル・ブルース・ジャズの誕生です。
いずれも、1900年頃のニューオーリンズで生まれたそうです。
アメリカ黒人たちが、近代西洋文明に虐げられてきた日々、
人類脳が打撃を受け、原始的哺乳類脳と爬虫類脳が活性化してしまった苛烈な体験、
そこから生まれた憂いと怒り、
理性や良心が取っ払われて露となった、感情や本能の強烈な表現。
これらがアメリカ黒人音楽の原点にして本質となりました。
なお同じ頃、中南米ではラテン音楽・サンバ・カリプソなどが生まれておりますが、
これらもまた、この地域の黒人達によって、似たような背景の下生み出されたものです。

1914年に第一次世界大戦が起こり、1917年にアメリカが参戦しました。
第一次世界大戦によって、アメリカは西欧との貿易が大幅黒字となり、好景気に沸きました。
好景気による人手不足で、それまでほとんど南部の農村に住んでいた黒人達が、
大挙して北部の大都市に移住してくるようになりました。
こうして黒人音楽であったゴスペル・ブルース・ジャス、特にジャズが
白人達に知られ、受け入れられるようになっていきます。
またこの頃から、レコード・映画・ラジオ・少し遅れてTVなど、
第二次産業革命に際して発明されたメディア及び
マイクロフォンやスピーカーなどといった音響技術が本格的に普及し、
これらがジャズなどの普及と浸透を決定的にします。
1917年、ディキシーランド・ジャズ・バンドによって、
初めてジャズがレコードに吹き込まれました。
そして、1930年代にはビング・クロスビー、1940年代にはフランク・シナトラが登場します。
それは、元々黒人音楽であったものが、
白人達に受け入れられ、取り上げられ、白人音楽に造りかえられていく過程でした。
かくして第一次世界大戦をきっかけに
アメリカに於いてポップミュージックは誕生し、世界に広まりました。
尚、同時代である大正末期以降我が国にもポップミュージックは伝わり、、
歌謡曲というジャンルが生まれます。
黒人達の近代西洋文明に対する憂いと怒り
それらを白人達が抑圧
これがポップミュージックの本質です。
しかし、それは黒人達の近代西洋文明に虐げられた体験と怒りが、
白人達を、そしてやがては近代西洋文明そのものを、さらには近代西洋文明に支配された世界を、
蝕んでいく過程の始まりでした。
(続く)

3.近代西洋文明に退化させられた黒人達

しかし近代西洋文明は、前近代非西洋の人々や文明に対しては、逆の事を行いました。
人類脳に打撃を与え原始的哺乳類脳と爬虫類脳を活性化させて退化させることです、例えば・・・

アフリカに武器を輸出して、現地部族に敵対部族の人々を多数捕えさせ、
集めた人々を船にすし詰めにして、奴隷として新大陸に運搬し、
新大陸では鉱山や農園などで酷使して、
さらに奴隷達の衣服や生活必需品として、繊維雑貨といった工業製品を売りつけ、
そこで採れた金銀砂糖綿花などを元手に、東方物産を輸入したり産業革命を興すなど・・・

近代西洋文明勃興の背景には、こういった海賊行為もありました。
ある意味最も犠牲となったのが、新大陸の黒人です。
なぜなら彼らは、故郷に居続ける事も、どこかへ移住することも出来なかったわけですから。
アフリカで捕えられて、新大陸で奴隷として酷使され、
南北戦争で奴隷から解放された後も長らく、完全な市民権は得られず貧困の中に身を置きました。
そういったアメリカ黒人たちの数々の苛烈な体験は、
彼らの人類脳に大打撃を与え、原始的哺乳類脳と爬虫類脳を活性化させました。
彼ら自身、これらに抵抗して人類脳を回復させようとはしてきました。
しかし、一度受けたダメージの回復は容易ではなく、また回復したとしてもトラウマは残ります。
その上、回復には様々な障害がありました。
彼らは故郷のアフリカから切り離されることによって、アフリカ文明からも切り離されてしまいました。
しかも連れて行かれた先は、故郷とは桁違いに文明が発達しつつあったアメリカです。
そしてその地に何代にもわたって住み続け、戻れなくなっていきました。
従って、人類脳で原始的哺乳類脳と爬虫類脳を制御する手段を、
近代西洋文明から学び直さなくてはならなかったということです。
自分達の人類脳に打撃を与えたのが、近代西洋文明であったにもかかわらず・・・
その上、近代西洋文明側は必ずしも、黒人たちの同化に積極的ではありませんでした。

そして黒人達の近代西洋文明に対する怒りは、意外な形で火を噴きます。

(続く)

2.脳から見た近代西洋史

著者は幾つかの文献を引用し様々な事例を挙げつつ、
中世西欧人の生態について述べています。
それによると中世西欧人は、感情や本能をかなり自由に発散し、
理性や良心でそれを抑えない傾向にあったそうです。
即ち、人類脳による原始的哺乳類脳及び爬虫類脳に対する制御が殆ど行われず、
むしろそれらの赴くままに生きる傾向が強かったそうです。
例えばテーブルマナーひとつとっても、
食卓の中央にある肉などを、ナイフで切り分け、手掴みで口に運び、
テーブルクロスで口を拭い・・・などなど、凄まじい光景でした。
多くの人々はナイフを常に持ち歩き、たびたび決闘を起こすなどしていました。
また、排泄は野原や街路・・・どころか廊下や押入れでも人目を憚ることなく行われていました。

しかし、ルネッサンス以降はこれらが修正されていきます。
16世紀以降とりわけフランスで、封建社会が崩壊し、諸侯や騎士といった領主達が没落し、
絶対王政が成立すると、彼等は国王に直接仕える貴族となり、
宮廷社会が成立しました。
この宮廷社会で貴族たちが互いにうまくやっていく為に、
共通のルールが必要となりました。
それが、礼儀作法という形で結実します
並べられたフォークとナイフを外側から順番に使い、スープを飲むときは音を立てず、
などといった今日に至るテーブルマナーが確立され始めました。
ナイフを持ち歩くことや決闘などは、次第に制限されるようになっていきました。
排泄などの生理現象は、人目のあるところから隔離されるようになっていきました。
宮廷社会で成立した礼儀作法は、市民達からの宮廷社会への憧れと、
国王から市民への強制があいまって、やがて市民の間にも広まっていきました。
礼儀作法は、感情や本能に関わることが、理性や良心によって制御されるように、
即ち、人類脳で原始的哺乳類脳や爬虫類脳を制御するような生き方を、
人々に促すものでした。

かくして、近代に至って西欧人は、中世のときとはうって変わり、
人類脳で原始的哺乳類脳及び爬虫類脳を制御する生き方を身につけていくようになります。
また、学問・法の支配・キリスト教特にカルヴァニズムなども、
人類脳により原始的哺乳類脳及び爬虫類脳を制御する手段ともなりました。
こうして、西欧人が文明化することによって、
近代西洋文明は誕生し勃興しました。

しかしそれは、他の文明に対する破壊の始まりでもありました

(続く)

ロック文化が西洋を滅ぼす 1

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はじめまして、この度、文明コンサルタント管理人さんの取り計らいで、
こちらにコラムを書かせていただけることになりました、
南と申すものです。
管理人さん始め、こちらのコラム執筆などを後押しして頂けた方々には、
改めてこの場をお借りして、御礼申し上げます。
初心者であり、至らないところも多々ございますが、
温かく見守っていただけると幸いです。

最初のコラムですが、こちらの本の書評を書かせて頂きたいと思います。

ロック文化が西洋を滅ぼす―脳科学から見た文明論  北原 惇 (著)

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E6%96%87%E5%8C%96%E3%81%8C%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E3%82%92%E6%BB%85%E3%81%BC%
E3%81%99%E2%80%95%E8%84%B3%E7%A7%91%E5%AD%A6%E3%81%8B%E3%82%89%E8%A6%8B%E3%81%9F%E6%96%87%E6%98%8E%E8%AB%96-%E5%8C%97%E5%8E%
9F-%E6%83%87/dp/476340492X

こちらはただの音楽の本ではありません。
この本には以下の効用があります。

・脳科学、及びその観点から見た人間と文明の本質が、大雑把に理解できます。
・近代西洋文明影の歴史と、アメリカの人種問題への、理解が深まります。
・ポップミュージックやロックのルーツが分かります。
ロックや洋楽は、アメリカ文化で西洋かぶれである、という誤解が解けます。
・現代世界に於ける、ロックの普及と浸透と影響が分かります。
多くの普通の人々の日常に、ロックや洋楽なんて関係ない、という誤解が解けます。
・ロックやポップスは、力強くて爽やかで真っ直ぐで明るくて、
だけど反骨精神もあってかっこいい、などといった
なんとなく肯定的なイメージが誤解であると分かります。
・現代世界の、文明社会や多くの普通の人々の日常に内在する、
思わぬ落とし穴の存在に気付きます。
・私達も含めた世界中の多くの人々が、猛禽類に退化し、牧場に囲い込まれていくという、
悪夢のような可能性が、現実に存在すると思い知らされます。

どういうことか、一個ずつ解説します。

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