【寓話】ジョージ・オーウェル「動物農場」を読んで

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ジョージ・オーウェルの不朽の名作「動物農場」を読みました。スペイン内戦に参加経験のあるオーウェルが、20世紀前半に台頭した全体主義やスターリン主義への批判を動物を使った寓話にして描いています。

orwell.jpg                   ジョージ・オーウェル(1903~1950)

物語を簡単に説明しますと、舞台はジョーンズの経営する荘園農場

ある晩、老いた豚が農場中の動物を集め、我々は人間に死ぬまで搾取されているという演説をぶつ

すべての人間は敵、すべての動物は味方へ

動物たちは演説に感銘を受け、動物主義という思想を受け入れる

その後偶然に革命が起こり、動物たちは荘園農場から人間を追い出す

労役者の時代に突入

農場の動物たちは人間ではなく自分たちのために働くことで幸福感を得るようになっていく

動物農場の経営権はナポレオンとスノーボールという二匹の豚が握り、豚と犬が特権階級の世界であるが、他の動物が不平をもらしても、うまくいいくるめられてしまう

その後ジョーンズが農場を奪い返そうと襲撃にきたり、馬が隣の農場に逃げたり、スノーボールの追放など物語は起伏に 富んだ展開を見せ、ナポレオンが独裁的な指導者として君臨していき他の動物たちを搾取する存在になっていく

動物農場は順調に発展していくが、動物たちは人間に支配されていたときよりも空腹と辛苦と失望を感じていくのだった

やがて豚たちは二本脚で歩くようになり、手にムチを持つようになっていく・・・もはや人間と豚の見分けがつかなくなったのだった

●動物主義という思想で全体を平等に統一していくはずが、知恵の働く豚とその他の動物の間で格差が生じていき、支配階級と被支配階級へと分断されていってしまう。そして支配階級の豚は禁じられていた酒を飲み、人間と同じ二本の脚で歩き、農場の特権階級として堕落していく様が描かれている。

動物農場はソビエト連邦を風刺した物語であり、詳しい人は思わずニヤリとしてしまうに違いない。

演説をぶったものの革命前に死んだメージャーはレーニン、独裁者と化すナポレオンはスターリン、ナポレオンにより追放され反逆を企てるスノーボールはトロツキー等々、物語にリアリティがあり恐ろしいほど完成度が高いのは実際の国家をモデルにしていたからなのだ。ソ連で起こった出来事を分かり易くユーモアを交えながら揶揄しているので、歴史の勉強にもなるかもしれない。

子供でも楽しめるような物語でありながら全体主義の末路を描いた傑作を読み、日本の民主党政権の行く末はどうなるだろうかと一抹の不安がよぎった。8月30日の総選挙での大勝は識者から無血革命にまで例えられた。さらに派遣村の村長として一躍有名になった湯浅誠氏が内閣入りしたことから労役者の時代になったことがわかる。小沢幹事長や仙谷行政刷新担当相は革命という言葉を口にしていく・・・。動物農場は優れたエンターテイメント作品であるが、民主党政権の末路を暗示しているような気がしてならない。

陳情処理の新ルール、小沢氏「これは革命だ」 - 産経ニュース

 

福島 拝

 

 

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