母親が診察室に入ってくる。
「あの子ほんと、寂しがり屋なので私がいてやらないとだめなんです。今どこにいますか? 何か悪い結果が出ましたか?」
にこにこしながら母親はいう。
「お母さん、お嬢さんの事ですけど…、妊娠されてます」
私は努めて平静にさらりと言った。事実を淡々と述べる、でもいい。
(中略)
「いやだわ。夫になんて言えばいいですか? 近所の人になんて言えばいいのかしら? 恥をかくのは私なのに…」
ちぐはぐな会話は動揺しているからとしても、私はなんだか気分が悪くなってきた。この母親からはさっきから一言も娘の体を案じる言葉は出てこない。一言も。
「子供なのに産婦人科に行くなんてかっこ悪いじゃないですか。私が連れて行くなんて恥ずかしい。もう、そんなの自分でなんとかさせてもいいですよね?」
「自分でなんとかって。自分じゃなんともできないでしょう? 今一番心細いのはお嬢さんなんですから、こういう時こそさっきみたいにお母さんがちゃんとついて行ってあげてください」
「でもそういう子の母親だと思われるのはいやですし」
(事実そういう子の母親じゃないか!という台詞がのどから出そうになるのを押さえて)
「お母さん! さっきからずっと子供扱いなさっていたじゃないですか? 子供ですよ、ほんと、まだ精神は子供なんだから。お母さん、ついていってあげてくださいよ」
私は懇願口調になったが、母親は困った顔をしている。自分には関係ないことだと言いたげだ。
この母親にとって今最も興味のあることは「自分の立場」だ。自分が「子供思いのよい母親」が演じられる内科には代弁のために同行しても、「自分が親として恥ずかしい立場」になりそうな婦人科には同行したくない。そんな気持ちがありありと伝わってきた。この女の子は母親が気に入る時は子供扱いされ、母親の意に反した時はこうやって見放されていたのかと思う。あの子は子供扱いされながら、その実ずっと独りぼっちだったのかもしれない。
「いずれにせよ…、とりあえず婦人科へ回っていただきますね。じゃあ外の内科受付前で待っていてもらえますか?」
私は力なく伝えた。重い気持ちでカルテに事の流れを記載しているとナースYちゃんが顔をのぞかせた。
「先生、私あの子といっしょに婦人科行ってきますから。ちょっとここ、あけますよ」
ひどい親だ 都合のいいときは利用して都合の悪いときは放置ですか?まだ14歳ですよ 一番身近で支えてやるべき母親がこんなで こうなるべくして育った子供は今後どう生きていくんでしょう こんな親が増えているのなら世も末です
まるで今の日本(子供)と米国(親)の関係そのもの 結びつけるのは飛躍しすぎでしょうか?













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私も8月7日に晴れて父親となりまして、この手の話には色々と考えさせられます。
マスコミのクローズアップもありますが、実体験としてこの手のダメ親の増加は間違いないと感じています。
親が子を大切にしなければ、自分が年老いた時に助けてくれる訳がありません。
私の母の言葉ですが、『子供は宝物だけど、自分のモノじゃないんだよ』今思い出すと心に染みます。
私はあと15000日位で寿命を迎える訳で、次の世代以降に岡田家のご先祖様は立派だったんだよ。
と言って貰えるように頑張ってみます。
自分自身、誇れるほどの親ではありません・・が、自分にできるだけのことを子供に伝え残してあげられればと思っております